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2023年8月29日 (火)

戦没者を追悼し平和を祈念する式

8月15日(火)に行われた,いちき串木野市の戦没者を追悼し平和を祈念する式で串木野中の2年生2人が平和祈念スピーチを行いました。

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『今生きていることが幸せなこと』

「今生きていることが幸せなこと」私が,修学旅行での平和学習で印象に残った言葉です。

1945年8月6日午前8時15分に広島県広島市に,1945年8月9日午前11時02分に長崎県長崎市に原爆が投下されました。長崎に落ちた原爆は,ファットマンと言われ,実物大で,直径1,25メートル,全長3,25メートル,質量4,5トンの大型爆弾です。その原爆のせいで,死者73,884人,負傷者74,909人の被爆者が出ました。

私たち串木野中学校の2年生は,修学旅行の平和講話で,実際に原爆が落とされて放射線などを浴びた被爆者の田中安次郎さんの話を聞きました。

田中さんの話を聞いていると,原爆が落ちて来たときの様子が頭に浮かんできて怖くなりました。原爆の落下後は1年ごとに被爆者が約9000人近くも亡くなっていること,亡くなった人の遺体の処理は看護師さんがしていたことを知り,その日を境目に生活が一変し,本当に大変だったことを知りました。

私は,田中さんの平和講話で「今生きていることが幸せなこと」「毎日の当たり前の生活が当たり前じゃないこと」と聞いて,これからは一日一日をとても大切にしていこうと思いました。

私達は長崎でもう二度とこのような被害がないように平和集会で平和への誓いをすることにしました。修学旅行の前は,1年生のときから「いつまでも平和が続くように」と願いを込めて千羽鶴を折りました。そして,修学旅行では2年生全員で奉納し,平和への誓いを伝えました。

その後,私達は原爆資料館に行きました。そこでは長崎に原爆が落ちた11時02分に止まった時計や爆弾の熱で溶けた瓶,焼けてぼろぼろになった服,熱で体が焼けて真っ赤になった写真などがありました。

特に,心に残ったのが,女子高校生の弁当箱です。ケースはアルミでできていたので残っていましたが,中身は原爆の熱でまっ黒焦げになっていました。女子高校生のお母さんが一生懸命作ってくれたお弁当がまっ黒焦げになってしまったと考えると,とても悲しい気持ちになりました。原爆資料館では,このように原爆が落ちてからの様子や出来事を学ぶことができました。

平和学習は決して無駄ではありません。これから私達が生きていく上でとても大切なことだと分かりました。今,私達が当たり前に暮らせていること,これからの幸せな生活が続くことは普通ではありません。奇跡です。このような奇跡は生きている間でしか起こすことができません。

私はこれからの一日一日を普通ではなく奇跡と思って毎日を大切に過ごしていきます。そして,もう二度と同じような被害に合わないように願って,これからの毎日を過ごしていきたいと思います。今回の田中さんの話を始め,原爆が落ちた時の様子や大変さを私達で途絶えないように次の世代へ繋いでいきたいです。また,原爆で亡くなった人達は命を落としています。命は一つしかありません。今持っている命をこれから先もとても大切にしていきたいと思います。

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『平和とは何だと思いますか』

みなさん平和とは何だと思いますか。

私たち,串木野中学校2年生は,5月に修学旅行で長崎県に行きました。長崎県では学習の一環として平和について学びました。原爆のこと,被爆者のこと,原子爆弾が投下された日のことなど,平和講話,平和集会,原爆資料館から色々なことを学びました。

私たちは修学旅行に行く前,長崎に落ちた原爆のことについて事前学習をしました。原子爆弾が人類史上において二回目かつ実戦で使用された最後の核兵器でした。原爆投下により,当時の長崎市の人口24万人のうち約7万4千人が死亡しました。原爆で亡くなった人の数や,写真,原爆による被害など色々調べていくうちに,今の平和な日本で生活している私は,現実味がわかず,映画のことのように感じていました。

修学旅行では,初日の夜に平和講話が行われました。講師は,当時3歳で被爆者になった田中安次郎さんでした。田中さんからは原子爆弾や放射線のこと以外にも「自由・平和とは何か」など,たくさんのことを教えてもらい,学ぶことができました。

話の途中で,田中さんが持っていた当時の写真をみさせてもらいました。真っ黒に焦げた人々,家族を探している人たちをみて,本当のことだとは分かっているけど,やっぱり私には,家族が亡くなる悲しさや寂しさは分かりたくても分かりたくなく,現実味がありませんでした。そして私達は田中さんに平和とは何か質問されました。正直,私には分かりませんでした。

田中さんは「平和とは,なんでもない当たり前の平凡な日々の連続」と言っていました。当たり前の平凡な日々の連続は,学校に行って勉強していることや部活を頑張っていること,友達と毎日楽しく遊んでいることは,私は当たり前だと思っていたけど,本当は平和で幸せなことだということがよく分かり,心に伝わってきました。

田中さんは原爆のことをもっと重く詳しく話してくれるのかと思っていましたが,後半は「夢をもって,やりたいことを一生懸命して,今しかできないことを楽しむ」そんな,ポジティブな言葉でお話してくださいました。

田中さんの話を聞いて,これから私は,今自分にできることは何か考えながら,毎日を大切に精一杯生きていこうと思いました。

未来に向けてのメッセージです。

夢をもち,やりたいことを一生懸命して,楽しむことが今,私達にできることなのかもしれません。田中さんのようにポジティブに考え,たった一つの命だから,今を大切に,今日を大切に,人にやさしく,自分にやさしく毎日を精一杯いきましょう。

参加した方から話を伺うと,堂々と学んできたことをスピーチしている様子を見て「感動しました」という言葉もいただきました。

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